平成30年政令都市東京事務所所長会資料の残念感

基礎が空想である以上、資源の創出判断基準が危険領域

資料の10ページは危険な図である。行政資料でよく見かける図であるが、バカにしてはいけない。この先の資料内容と具体的な行政運営案件と密接に関連するのだ。地方行政は多かれ少なかれこの図を基礎にして年度計画を立ち上げ、庁内予算の調整などを行うだろう。

特に危険と思われるのは“クールジャパン資源の創出”である。資源の判断基準が明確になっておらず、担当部課長のさじ加減となるだろう。たとえば、ある伝統工芸産地の神社に書かれた絵図が消えかけており、放置しておけば誰が描いたか、貴重なのかすらわからず朽ち果てる可能性が高い案件がある。保護保存を考えた場合、すぐにでも調査計画と予算の獲得が必要だが、それよりも別件の現在成果が出始めている「資源」と認識された案件を優先した場合、調査検討案件(実質的な先送り)となる可能性がある。たとえ絵図が新しい意匠ベースとして使えるかもしれない可能性を秘めていたとしても、「可能性」である以上後回しにされる危険がある。その判断基準は担当部課長のさじ加減にかかってくる。

全く無縁で事を進行できればかまわないが、少しでもクールジャパン資源と引っかかることができてくると、思わぬところから足を引っ張られる可能性がある。具体的には図にある“人材”だ。大手広告代理店の息のかかった、内情を知らないコンサルタントなどが入ってきた場合は要注意である。資料に出てくる領域は製造から販売まで、特殊な構造を持つものが多い。その構造を破壊し切れれば良いが、中途半端にかきまわされ、土台をなくされる危険性のほうが高い。

このことからも、闇雲にクールジャパンの話に乗らないことが大切な事だろう。

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