経営の話で良く出てくる差別化(ブランディング)とは美的感覚の積み重ね以外に考えられない

とある撮影をなりわいとしている方からの相談を受けて

随分前からディスカッションを繰り返しているが、どうしても最後は美的な感覚にたどり着いてしまう。ちなみに現在は、当記事アイキャッチのような写真を撮影されているのだが、さらに踏み込みたいと考えているようだ。いくつか見せてもらうと、スナップ写真から一歩踏み込んだポートフォリオのちょっと手前といった印象。ロケ撮影が多いため、冬場は一気に仕事量が減ることも悩み。

そこでロケ撮影でもセット撮影でも対応できる「提案型」の商品を開発してはどうかと投げかけている。具体的にはシチュエーションまたはシーンをいくつか用意してチョイスしてもらう方法だ。

言葉のうちは簡単だが、実際にはどのようなシチュエーションまたはシーンを用意をする必要があるのかという問題に加えて、空気感の演出が必要になる。コマーシャル撮影ではないのでアートディレクションは自ら行わなければならないが、事業形態が依頼撮影モデルから一歩進み、かつスタジオアリスでは得られない価値を創造する上では必要だと思われる。

シーンやシチュエーションを考える上で感覚は重要だ。そこで既に多く撮影依頼を受けている和服から攻めてみる。

 

 

おなじみPinterestから拝借してきた。上図はまだポートフォリオだろう。シーンは作り込んでない。もう少しわかりやすい例はないかと探してみた。

 

 

目指すのは上図のラインだろう。作り込みすぎず、なんらかのシーンを想像できそうな印象を撮影技術でカバーしつつ作り上げる。レンズチョイス、フィルター、撮影条件を組み合わせ、メイクを施すことで実現できる。あとは画像編集技術でカバー。撮影時にはコミュニケーションをとりながら作り込めるし、撮影日前に依頼者とコミュニケーションをする機会を設けるのも面白いと思う。

 

上図のラインは衣装から小物、空間を作り込みすぎるのでそれなりの知識と人的リソース、撮影場所の問題も絡むためハードルが上がる。

ラインを作る作業はロジックに頼るわけにはいかない。これこそ感性が必要となるため、いくつかの作品を並べ、自らの感覚でラインを作らなければならない。ロジックで解決できればとても簡単だが、ロジック+感覚で判断できなければ、差別化など難しいだろう。そもそも飛び抜けた差別化では受け入れられないケースが多い。僅差の部分で勝負するには感覚を磨くほかにないだろう。

このパターンの場合、シーンやシチュエーションをどのように提案できるのか、また撮影後に大判プリントし、額装できる絵画のようなレベルまで持ち上げればさらに強くなれると思う。余談だが、さらに別の表現を求めた場合は絵画に向かうと思う。肖像画の商売が生き残っているのもわかる気がする。

 

シェアする

Return to Top ▲Return to Top ▲