町屋暮らしのための町家自分修繕レポートその2(水屋)

町屋暮らしのための町家自分修繕レポートその2(水屋)

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修繕・リフォームの段取り

古い建物であることと、前住者の痕跡が残っていることが前提のうえ、どこまで修繕するのか調査が必要となる。内装・外装の見える部分で汚れている部分や、板など取り換えれば良いものは素人でもわかるが、構造・修繕方法・改修となると専門家の意見が必要となる。特に電気・水道設備関係は侮らない方が良い。古い家の場合は床下・大屋根も見てもらった方が良い。そのうえで、予算を立てるのが望ましいのだが、だいたい途中で何か問題が出ることは当たり前と思った方が幸せである。

今回物件を探すために『金沢町屋情報バンク』へ登録した折に、『金澤町屋研究会』主催『金澤町屋巡遊』で見学に行った『豆月』さんの主であり、案内人でもあったJELL-architectsの北出さんを紹介してもらい、そのままの縁で物件は金沢市ではないが面倒を見てもらうことになった。北出さん自身、茶道東千家(非常にレア)をたしなんでいるため、茶室・水屋に関しての改修・修繕の知識が豊富なこともあり、非常に助かった。

工事進行管理と修繕設計をお願いしたのは茶室、水屋、キッチン、2階床はフローリングへの変更、浴室への通路開口、洗面台、玄関周り。電気配線は全て新設して、ガスは全廃。茶室周りは細部まで気を使ってもらった。

水屋

修繕前の様子

入り口の採寸などのほか、修繕必要な箇所の洗い出し。
壁部分に大きなひび割れもある。
写真に写っている簾戸は、物件の持ち主が古物商さんに売ってしまい行方不明。残念ながら前の持ち主は急逝してしまったので、誰に売ったのかわからず戻ってくる術がない。
水屋の蛇口は水道管がむき出し。
簀の子はなぜか木材でできていた。竹釘の数も謎だった。
すだれ天井になっているのだが、やけに埃っぽい。
天井をめくってみた部分。
柱が痛んでおり、床下まで繋がっている隙間がある。
土壁も崩れており、水屋が埃っぽい原因となっている。
奥の部屋との段差は合板がそのまま。

修繕後の様子

水屋入り口はそのまま。
蛇口は銅製に。竹釘も必要数を新設。
簀の子も竹製に。
天井は板張りに変更。照明はダクトレールを利用。
暗い場合はスポットライトを新設する予定。
メンテナンスのため、天井裏へのアクセスができるよう、天井板は金具で固定。
天井を貼る前に金網でネズミの進入口を塞ぐことと、痛んだ部分の補修を行った。
最下段に棚板を追加。
ひび割れていた壁も化粧板で補修。
右の柱に竹釘も追加。
段差も化粧板を張り綺麗に。

これらの修繕で、段差の化粧板張り・天井の張り直しはDIYで対応。あとの作業は大工さん、設備屋さんにお任せ。壁のひび割れは腰紙を貼るので隠れて見えなくなるためそのままにしてある。

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